台風による屋根被害 -火災保険を活用して修理しました
近年、台風や強風による屋根被害のご相談が増えています。
今回は、実際に被害を受けたお住まいの修理の様子を、火災保険の活用例とともにご紹介します。
まずは、20年前に増改築工事をさせていただいてからお付き合いをさせていただいている、焼津市のOBお施主様N様邸。
台風の影響で下り棟(くだりむね)の瓦が風にあおられ、ずれてしまっていました。


瓦の下に「葺き土」という粘土質な土が見えています。
この葺き土を敷いて葺く工法を「土葺き(どぶき・つちぶき)工法」といい、日本の伝統的な屋根工法のひとつです。
土葺き工法は、かつて昭和初期ごろまでは主流の葺き方でした。
しかし、1923年に起こった関東大震災により多数の被害が出たため、土葺き工法の採用は減っていき、現在では「引掛け桟瓦葺き(ひっかけさんがわらぶき)工法」が主流になっています。
なお、棟部分には、いまでも土を使用することがありますが、屋根の平面部分の桟瓦(さんがわら)に使用することはなくなりました。
瓦、葺き土をいったん取り除き、モルタルで積みなおします。

熨斗瓦(のしがわら)を積み上げます。


最後に棟瓦を積んで、N様邸の工事完了です。

続いては藤枝市のT様邸。台風により、ところどころ被害を受けました。
(Before)一部割れています

(After)

(Before)

(施工中)

(After)

(Before)

(施工中)


(After)

台風による被害には、火災保険の風災補償で補償を受けられる可能性があります。
今回修理された、N様もY様も火災保険を活用して修理を実施されました。
修理代の事でお困りの方は補償内容をよく確認してみてください。
被害に気づいてはいるけれど…と迷っている方も、雨漏りの原因となったり、大きな被害が出る前に、とにかくお早めにご相談くださいね。