神社拝殿新築工事 ~回廊材料加工と各部位名称~
藤枝市の神社拝殿新築工事現場の内部工事が進む一方で、ヤマタケの工場では回廊の材料の加工が着々と進行中です。
回廊(かいろう)とは建物のまわりをぐるりと囲む屋根付きの通路。神社仏閣らしい風格を生み出す重要な構造です。
聞きなれない部材名も多いかもしれませんが、想像力を膨らませて加工風景をご覧ください。
縁葛(えんかずら)の加工。縁束(えんづか)の上部に通し、縁板(えんいた)を支える横木です。

地覆(じふく)の加工。高欄(こうらん)の一番下の縁板に接する横材です。
高欄とは転落防止や装飾として設けられる柵のことをいいます。神社らしい風格をつくるパーツですね。



架木(ほこぎ)の加工。手すりのような笠木部分です。


架木、高欄の中段にくる平桁(ひらげた)、地覆が揃いました。いずれも高欄を構成する横木です。

親柱(おやばしら)の加工。高欄の両端や要所に立てられる柱。この上に擬宝珠(ぎぼし・ぎぼうしゅ)がつきます。

擬宝珠はこちらです。擬宝珠は、橋や寺社の手すり柱に付けられる、装飾・保護・信仰的意味を持つ飾り金具。美しさと共に、柱を守ったり、魔除けの役割も果たしています。

丸い材料のため加工しやすいようにしておきます。






親柱と地覆を組み合わせるとこのようになります。親柱の上の溝に架木、真ん中の溝に平桁を通します。

ちょっとずつ頭の中が整理できてきましたね。

架木と平桁の間をつなぐ斗束(とづか・ますづか)、平桁と地覆の間をつなぐ栭束(たたらづか)の加工。



回廊の床板となる縁板の加工。


材料の加工が整うと、次は塗装の工程に入ります。








窓に付ける格子も仕上がりました。



次回の現場日記では回廊施工の工事現場の様子をお届け予定です。
今回ご紹介した材料がどのように組み上がっていくのか、どうぞお楽しみに。
引き続き工事の様子をお知らせします。