株式会社ヤマタケ建設

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店舗新築工事 ~柱の番付~

牧之原市S様店舗 新築工事
現場日記

現在基礎工事が進んでいる牧之原市の店舗新築工事。

こちらの店舗は『真壁(しんかべ)』が多いのが特徴です。

『真壁』とは、和室に使われるような柱や梁を露出させて仕上げた壁のことで、この仕上げ方を『真壁造り』といい日本の伝統的な壁の納め方になります。

(施工例:伊太の家)

(施工例:時ケ谷の家)

逆に洋室などに使われるような壁を覆う仕上げ方は『大壁(おおかべ)造り』と呼ばれます。

住宅では和室以外はほぼ大壁造りで仕上げています。

また、柱の上から仕上げているため真壁造りより狭くなるという事もわかりますね。

(施工例:神戸の家)

(施工例:藤岡の家)

このように大壁造りでは柱を覆ってしまうので柱に節(ふし)があっても問題ありません。

また、背割りが入っている面も気にする必要はありません。

背割り(背割れ)とはあらかじめ木材に割れ目を入れることで乾燥して収縮した際に他の方向への割れを防ぐために行います。

和室の柱に節や背割りが表しになっているのは皆様も見たことないと思います。

一般的な住宅では和室を一部屋設けるくらいなので露出する柱の選定は約10本くらいですみます。

しかし、今回の工事では柱の選定は約120本。選定も大掛かりな作業となります。

図面を見ながらどの面が露出するか確認。

露出する部分が、4面すべて、3面、2面、1面だけ、角だけ…

2面の中でも向かい合わせの面、隣り合う面…

面だけではなく上部~下部の中でもここは隠れる・切るから節があっても大丈夫…など図面を見て無節(節がない部分)の部分を無駄にすることのないように1本1本すべての面を確認し適材適所の柱を選定していきます。

図面を見ながら1本1本二人がかりですべての面を見て確認し合い、選んでいきます。

そしてここで番号が付けられます。この作業を「番付(ばんづけ)」と言い、柱の位置を示す座標のようなものです。

図面を見ると、横方向と縦方向に番号が並んでいます(横方向は、いろはにほへと…の場合が多いですが数字表記はヤマタケ仕様で、今回横軸が26まであります)

「1の1番」なら「横軸1・縦軸1」が交わるところの柱を指します。

横軸がいろはにほへと…だと、いの一番と呼びます(真っ先のことをいの一番と呼ぶのはこれが由来です)

また番付を書いている面がとても重要で、横軸側から建物を見たときに(ヤマタケでは番前と呼んでいます)読める向きに書きます。

棟梁から見える向きというイメージもあります。

この向きが揃っていないと露出部分を確認した意味がなくなってしまいます。

例えばスタッフが7-9と書いています。

図面を見ると、横軸7・縦軸9で、この柱に選んだことがわかります。

そして番付を書いている面が下の面だということももうおわかりいただけると思います。

建てる時は1の1番から順番に建てていきます。

このようにスムーズに効率よく行われるように、柱の位置や向きはあらかじめ決められています。

番付が終わればプレカットに出します。

引き続き工事の様子をお知らせします。

◆これまでの工程はこちら(2025.05.22)

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